■霊場名 |
■1番札所の石柱には「西国新田」と書いてあります。
2番札所には「熱田新田西国」、14番には「番割観音霊場」
20番も「番割観音」21番も、同じ板で「番割観音」の案内板があった。
色々と表記はあるが、やはり「番割観音」の名でいいと思われる。
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■歴史と創霊 |
■1650年前後
■埋め立て地
以前は海だった場所を埋め立て整地し、西国観音の写し霊場とし
1つ1つのエリア【番割】に西国本尊と同じ石像を祀った。
守護仏と目印の役目を果たしていたと思う。
■下記写真は、各札所にあった説明書を撮ってみた

【二十番割観音堂】
二十番割観音は、熱田新田干拓後、土地の守護神として祭った。
一体のみを祭っている所は他に五か所ある。

【二十一・二十二・二十三番割観音堂】
熱田新田の干拓は、慶安二年(1649)に完了し、慶安四年(1651)に
縄いれ(検地)が行われた。
土地を一番割から三十三番割に区割りし、各番割に西国三十三か所
観音に擬した観音を配置し、その土地の守護仏とした。
堂内には、弘法大師(真言宗の開祖者)と観世音菩薩(阿弥陀如来の
脇持)が祭られている。

【二十六・二十七・二十八番割観音堂】
上記と同じ内容が書かれ、今でも毎月第三日曜日には、善男善女の
一団が、観音溝のけさをかけ巡礼する姿を見ることができる。

【百曲街道 二十九・三十・三十一・三十二・三十三番割観音堂】
百曲街道の説明は省略
番割観音は、西国三十三か所に擬し、二十九番割は青葉山松尾寺・
三十番割は竹生島宝巌寺・三十一番割は長命寺・三十二番割は
観音正寺・三十三番割は谷汲山華巌寺の影響を受けている。
堂内には、観世音菩薩・釈迦如来を祭っている。
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■現状 |
■「今でも毎月第三日曜日になると、善男善女の一団が、観音溝の
袈裟をかけて巡礼する姿を見ることができる」との書き込みを
見つけた。
今度、第三日曜日にでも参加してみたい気もするが、ご縁があれば
ということにしておこうと思います。
地元の方が守られているお堂には、花が絶やさず飾られているが
戸は固く閉まり、堂中を覗くことすら叶わないと感じます。
もちろん、お堂ですから人気もない所です。
■巡礼してみると…
新しい花がいけられ、人が管理している事がわかる。
南京錠が数カ所の札所でかけられていて入れなくなっているが、
数カ所は中まで入れる札所もある。
お寺が管理している札所も二ヶ所ほどあるが、ピンポンして
お願いすれば中まで入れると思われる。
三十三ヶ所と言っても時代の流れ(道路拡張とか移転)で札所が
一ヶ所に集められたりして、全部で18ヶ所となっている。
そもそものスタートが土地の守護仏となっているため、巡礼は出来るが
納経とかは難しいと思われる。
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■巡礼の諸注意 |
■歩きや自転車がおすすめ
札所前の道は細く、国道1号線付近は車量が多く、しかも一方通行
だらけ…。
車での巡礼も可能だが、車を停める場所で苦労すると思われる。
総距離もそんなに長くはないと思われるので、歩きや自転車での
巡礼をおすすめしたい。
歩きでも1日あれば巡礼できる距離だと思われる。
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