■はじめに /////////////////////////////
道中一緒になる方々の中には、テントを持って、簡単な自炊道具まで持ってと
総重量20キロも30キロも超える荷物を持って歩かれる方もいらっしゃいます
最初の考え方が違うのですから、人のことを言うこともできませんが・・
ただ、毎日何十キロも歩くことは非日常的な行いだと思いますし、いくら四国を
歩くとは言え未開の原野を歩くのではありませんから、必要に応じて現地で調達
すればよい物もあります。最初からあれもこれもと考える前に今必要な物
だけ装備して出かけることが大切だと思います。
自分は何をしに行くのかと明確な目標を持って望まれるのが一番だと思います
遍路とは歩くことです。決して重き荷物を背負うことでもないと思うのです
■さんや袋 /////////////////////////////
□ろうそく・お線香
納める用具として百円ショップで販売されている金属製の筆箱が一番便利でした。
これに、ろうそくやお線香・ライターを一緒に入れておきます。
1日に回れるお寺の数を考えても、これくらいで充分だと思います。
箱で買ったろうそくなどは予備としてリュックに入れておきます。
ろうそくやお線香も百円ショップで手に入れるのが一番安いと思います
ろうそくなどは一番小さい物を購入していました。
□納め札
これはいかなる所でも、すぐに出せる必要性があります。
常に住所・氏名などを書いた物をファイルばさみなどに入れ、受け取った物も
すぐに保管できる様に工夫することが大切だと思います。
昔は札挟を各自が工夫して作られていた物も見ましたが、遍路にとっては
納め札は名刺がわりにもなるし、接待を受けたときにもお渡しする大切な
ものです。
こんなこともありましたが、接待を受けて納め札を手渡すと、「こんな大切な物を
いただいて大切にします」と言われ、両手で受け取られたときには
ビジネスの世界の名刺となんら変わらないと思いました。
納め札を何種類も見かけましたが、一番好きなのは住所の一部が印刷されて
いる物です
上部が糊づけされているのもポイントかと思います
□地図
やはり、へんろみち保存協力会が発行している別冊ですね
歩いている時はほとんど見ない(ほとんどをシールや地元の方に聞きます)の
ですが、宿への連絡や、あと何キロあるのかと考えるときには非常に便利です
コンパスも持っては行きますが、これも緊急ならって感じで一度も使いません
でした。
□タオル
汗をぬぐう、手水で手を洗ったら使う等です
宿に何十泊もするのですから、帰ってきたときには増えていました
□筆記具
メモ帳などは必要ありません。本当にただの紙でもいいし、書く物さえあれば
メモ程度なら別冊に記入することもあるし、広告の紙をもらう程度でもいけます
□納経帳・お姿・おいずる・掛け軸
これらは、お寺に「写経(しゃきょう)」を納めて、お経を唱えてからいただくもの
です。これが基本で、写経の部分が簡単に納め札になりましたが、お経を唱える
ことは省略できません。
納経帳(のうきょうちょう)
一カ所のお寺で300円かかります。一回目は墨でお寺の名前等を書かれますが
二回目からは「重ね判」と言って、上から朱印だけを押していただけます
重ね判でも300円かかりますが、中には真っ赤になるほど重ね判を繰り返される
方もいらっしゃいます。
毎回、お姿をいただけますが回数が多い方は辞退される方もいらっしゃいました。
何回も重ね判をすることがいいとされる方もいらっしゃいますし、もう充分だと
納経自体を行わないと言う方もいらっしゃいました
このあたりも各自の判断です
お姿
お寺の本像絵とお寺の名前を書いた物を、納経帳・掛け軸をお願いした人は
一枚づついただけます。
これを掛け軸や額・衝立・アルバムにと保管することもできますが、これを
接待しても、代わりに代参したことになるので喜ばれたりもします
一番いけないのは、家に持ち帰ってそのままにしておくことだそうです。
きちんと管理できないのであれば最初から受け取らないことですし、
受け取るのであれば、有効な方法を用います。
おいづる
判衣とも呼ばれていますが、これこそ三途の川を渡る正装だと思っています
遍路を続ける限り重ね判を繰り返し、これを着て棺桶に入ると私は決めています
まぁ冗談の様で本気な話なんですが、大切な人が先に亡くなった場合でも
これを着せて上げようとは思っています。
後は、70番札所で買い求めた本物の六文銭を首にかければどこにでも
行けると本当に信じています。
掛け軸
掛け軸ほど作るのに費用がかかる物はなく、大切に扱わなくてはいけないので
作るのにも覚悟が必要になります。表装もしていただいて、床の間に飾り
礼拝しなくてはいけないと聞きます
怠ると家運傾くとまで言われるとドキドキしちゃいます
(作られるのであれば、大きいですからやはりリュック扱いでしょう)
百観音の掛け軸を作りましたから、これを大切にしていきます
□私の場合
負い摺るしか作っていませんから、上記の携帯品に、あと、ハガキ・デジカメ・
携帯・ポケットティッシュ等を入れてます
あとは500ミリペットボトルにタオルを巻いて、漏れと温度上昇を防ぎ、
すぐに飲める様にしています。(これは必要に応じてです)
何か接待で頂いた物なども小さければ一緒に入れておいたりもします
■リュック /////////////////////////////
□衣服
着ている物は別にしても、下着上下一式と半ズボン1枚だけです。
宿に着けば下着を取り替えては洗濯していました。下着も速乾性を買い求め
ようとしましたが、1枚100円でいいよと言われ、激安下着を購入すれば
いいやと思いました。
半ズボンって非常に便利でしたが、浴衣のなかった宿では履いていましたし、
少しのお買い物程度なら、これを履いて出かけていました。
衣類もこれ以上削りようがないでしょうってくらいしか持ちません。
もし、寒くてたまらないような場合は買い求めようとも思っていましたし、
ポンチョのいい物を持参しましたから、これで多少の防寒はできると思います
□雨具(ポンチョ)
スポーツ用品店で購入しましたが、首からすっほりとかぶれば、ほとんど
テルテル坊主状態です。リュックから全部上からの雨を防御できます。
菅笠はかぶっていましたから、これでいいと思いました
ズボンから靴(もっとも下駄ですから)まで、濡れるなら濡れなさいと
されるがままでいいと思います。逆に速乾性はありますから雨が入らない
様にと考えるのか、水分を早く逃がすのかと考えればいいと思います。
私の荷物の中で一番重量がありましたが、防寒等も対策に入っていましたから
千円前後の物にしました。
□整理ファスナー付きバッグ
納め札・ろうそく・お線香・デジカメの予備乾電池・携帯の充電器・マジック1本・
携帯用として、コインランドリー用洗剤1袋(たまに有料とか必要なことがあります
でも、宿でするが基本なら1〜2袋もあれば充分です)・小型固形石鹸(旅行用)
(温泉などに入ったりすると何もないこともありました。地元の方に借りても
いいのかなぁとは思いましたが・・)・はぶらし(百円屋さんで買った粉付き)・
ロープ1本(このロープと言うのが優れ物で洗濯を干したり、リュックに荷物を
縛るなどなど緊急用にと活躍することもあります)・大型カッター等(接待で梨を
もらったときに利用しました。ロープを切ったり、テープを切ったりとハサミよりも
使い慣れると活躍できる場面が多いのかと思います)
細々とした物を汗・雨などの水分から守る目的で一カ所にまとめていました
□医薬品
医薬品は必要に応じてを基本にして、テーピング用テープと消毒薬だけです
テープの方は繕い物等にも緊急利用したり、何かをとめるのにも利用できます
消毒薬は万能性を重視し、医者や薬屋までのつなぎと考えます。
ある宿で臭いが残るからサロンパスは使用禁止って書いてありました。
湿布薬などは、お医者さんに行って「遍路に行きますから余分めにください」と
お願いする方が、費用も安く、よく効く物をいただけます
□これで・・
あまりにもがさがさでしたから、アルミのマット(ロールじゃなくて折り畳み式)を
持参していました。野宿に便利かとも思いましたが、使わなくても軽いから
いいと思ってです。
タオルなども1本しか持って行きませんでしたが、宿に泊まると毎日泊まるわけ
ですから、いただける宿もあります。
結局、帰ったときには3本も余分に増えていました。
あと、私の場合は下駄が主でしたから、予備の下駄を購入するとぶらさげて
いましたし、サンダルも予備に入れていました。
結局、これ以上減らせませんよってくらいにして丁度いいのです
荷物は必然的に増えていくものです。一瞬の話なんですが、接待にもらった
果物等でも袋で頂いたり、暑くて飲み物が欲しい場合などは2リットルボトルを
買うこともあります。このあたりを重量にプラスされても平気って言う状況に
しておかないとこたえてきます
■賽銭袋 /////////////////////////////
これがめちゃめちゃ便利なんですが、首からぶらさげる賽銭袋です
遍路用品を購入したら、接待でいただけました。
一カ所のお寺でも本堂・大師堂・納経所と3回は必要になります。
自販機などのお世話にもなりましたからね。でも、お金もせいぜい1万円以下しか
入れていません。宿では1万円で支払いお釣りなどを全部いれていました
これが私の全財産って感じで携帯していました
■手提げ袋 /////////////////////////////
基本的には手に持ちませんが、別記で書きました通りゴミを拾ったり
接待で頂いた物を緊急に入れておくだけです。
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